予報通り朝には雨は止んでいた。これならテントの撤収は楽だ。初めてスノコの上にテン泊したけれど、グランドシートが汚れないのがイイネ!
ホテル・オーレンを6時半に出発。予定より1時間遅い出発だけど、大丈夫だろう。
昨日は赤岳まで1500mのアップ&岩場・鎖場でペースが上がらなかった。しかし今日からは稜線のアップダウンはあるものの、大きな登りはナイ。予定通りのペースで歩けるハズだ。

根石岳から振り返ると、昨日登った硫黄岳の爆裂火口。奥には赤岳も見える。

2週間まえに登った東天狗岳到着。久しぶりっ!

2週間前と同じルートでは面白くないので、「天狗の奥庭」経由で中山峠を目指すことにした。
雨が降ってきたよ・・山の天気なんて予報通りには行きませんね。
この天狗の奥庭、岩だらけで歩きにくい!雨も降っているのでペースが上がらない・・。

前回「初めて山小屋でケーキセット」の宿願をかなえた黒百合ヒュッテ! まだ先は長いので、今日はパス。
しかし雨止まないな・・

二週間前は雪が残っていたところも、木道が完全に出ていました。

いつしか雨は本降りに・・。岩がツルツルに光ってる・・。

見えた!麦草峠だ! コースタイム1時間の区間を、1時間で歩いた・・。
下りはいつもコースタイムより早く歩けるのに・・。ザックの重さ&雨だからか?

メルヘン街道の最高点、麦草峠! 以前車でも通ったが、まさか自分の脚で来るとはね。
休憩しよう、そうしよう♪

八ヶ岳ブレンド&パウンドケーキ♪
コーヒーを飲みつつ、地図を見る。
おかしい・・コースタイムを巻けてない・・。今回の縦走はコースタイムの80%で計画したのだが、今では100%キープも危ういペースだ・・。大きな登りも岩場クサリ場もないのにな・・。
美味しいコーヒーで、気持ちは復活!縞枯山を目指すよ!

その名の通り、縞枯現象に遭遇。山の名前になるくらいだから、ずっと以前から縞枯ているんだろうな。そのうち全部枯れてハゲ山になりそうw

縞枯山山頂、2403m。地味な山頂だっ!雨もどんどん降ってるからすぐに立ち去りっ! レインウェアを着ていても、だいぶ濡れてしまったな。

そして運命の雨池峠に到着する。雨はずっと本降り。カメラのレンズにも水滴が着いてしまっている。

写真が見づらいが・・。この雨池峠から20分歩くと「ロープウェイ山頂駅」に着くことができる。
ここで弱い僕が囁く・・。
「ロープウェイを使えば、7分で麓に降りれるよ。麓駅からバスかタクシーで自転車か車のデポ地まで行けば良い。
もう天候の回復の見込みはないよ。雨の中歩いても楽しくないだろ。二泊の予定を切り上げて、一泊で下山すればいいじゃん。」
ホントに僕のコトは助けてくれるのか?
だが、断る
「この不可止が最も好きな事のひとつは 自分で強いと思ってるやつに『NO』と断ってやる事だ…」
進むっ!
しかも北横岳ヒュッテまで1時間で着くコースではなく、2時間かかる三ツ岳ルートで先に進んでやるっ!
ロープウェイなどというハニートラップには引っかからないっ!あれは身体の調子の悪い人が乗る乗り物だぜっ!
この不可止
若いころから作戦上逃げる事はあっても戦いそのものを途中で放棄したことは決してない
このまま・・・・・・・・ガンガン闘うッ!
僕はそのまま北上した。後で気が付くのだが、この判断はミスだった、と思う。素直に弱い自分の声に耳を傾け、ロープウェイで下山するべきだったのだ。
「辞める勇気」が足りなかった・・。

この三ツ岳経由のルートがハンパなかった・・。見ての通りのイワイワ。雨で濡れているので、油断できない。
ほぼ平行移動なのだが、僕にとってはなかなかの難易度だった。腕力だけで乗り越える箇所が数カ所あった・・。

一応ピークは三つあった。やっと三つめに辿り着いた時には安堵した・・。この区間もコースタイム通り2時間かかった・・。

精神力はかなり削られてしまった・・。もうイヤになった。

ヒュッテまで1時間のコースと合流するところにこの看板があった。
雨池峠側にも、この看板を設置してくれ。そしたらこんなマゾい三ツ岳ルートには来なかったのに・・w

再度ロープウェイへの分岐。ここからでも行ける。しかしロープウェイの終了時間は分からない。乗ることはないだろう、と調べてこなかったのだ。
時刻は午後4時だった・・。予定なら幕営地に着いている時間だ・・。昨日と同じように、予定から大幅に遅れている。
コースタイム通りがやっと、という山行は初めてだった。予定よりもどんどん遅れていて、怖くなった。どんどん弱気になっていった。
北横岳ヒュッテに僕は期待した。「要予約」と地図には記載があるけれど、素泊まりなら頼めば泊めてくれるだろう。濡れた服を脱いで乾かしたい。もう雨に濡れるのはイヤなのだ。

ヒュッテに到着。レンズが濡れていて写真だと判然としないが「臨時休業」の看板が・・。
ほほう
OK、OK。そういうシステムね。
予約の宿泊客がいないと、人はいないのね。
避難小屋的に開放されているスペースはないものか、とぐるりと見てみたが、そんなものはなかった・・。
もうここで幕営したかったが、ここはテントはNGの場所。ビバークなら仕方ないが、まだ日没まで2時間以上もある・・。
一番近いテン場は・・と地図で確認すると、もともとの予定地「双子池」しかなかったw
行くしかねえ!
ヒュッテで頼み込んで泊めてもらおう、などと甘っちょろい考えをするからこうなるんだ!
かなり気持ちは凹んでいたけれど、僕は進むこととした・・。

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