山行

分水嶺トレイル~4 伝説のダブルザック

東破風山でビバークを決行した僕たち。僕は眠れなかったけれど、チームの二人は40分ほど寝てリフレッシュ!
破風山を越え破風山避難小屋に到着。しかし僕らにココで寝る時間はありません。

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(試走時に撮影)

小屋は先ほどまで混んでいたらしく、小屋の周りにツェルトを張ったり、ベンチに横になっている人もいました。
僕たちもここのベンチで15分ほど食事休憩して出発。
この時小屋の中には、先ほど分かれたチームUTKが寝ていたらしいですw

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陽が登る~

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キレイな雲海だったなあ・・。

次は甲武信小屋を目指します。その先の甲武信ケ岳までは、コースタイムの70%で行く予定でしたが、ビバークしてリフレッシュした足ですが、ペースは上がりません。
甲武信小屋までもコースタイム100%かかってしまい、到着は午前5時40分。
ココで水を補給。僕は雁坂峠でタカサンから水を貰いましたが、ハイドレーションには1ℓ近く残っていましたw スイマセン。
 
ベンチに座ってジェットボイルでお湯を沸かし、マジックパスタやコーヒーを頂きました。ジェットボイルは重くて嵩張りますが、3人分のお湯をすぐに沸かせるのがメリット。

甲武信小屋で、徳ちゃん新道を造った徳さんともお話しました。
きさくな方で、分水嶺トレイルレースのコトもご存知でした。僕たちの所要時間を話すと、「遅いな~俺の若いころはもっと早かったぞ~」と笑顔で話されたのが印象に残っていますw
今度はぜひゆっくりして行きなさい、と言って頂きました。
甲武信小屋で40分も休憩。甲武信ケ岳へゴー。

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甲武信ケ岳山頂に午前6時半に到着!2475m!
ここで大会本部へ電話連絡。なかなか繋がりませんでしたが・・w

ここは眺望の良い山で有名。
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写真中央の金峰山を見据えるタカサン。この先向かう金峰山、めっちゃ遠くに見えます・・。あんなところまで、行けるのだろうか。
ここから国師ケ岳までの稜線は、このレースのキモとも言われるキツさ。小さなアップダウンが延々と続きます。

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予報は好転し、苔むした中に陽が差してきてキレイ。

甲武信が岳山頂から、富士見というピークまでは横移動だったので、コースタイムの57%で歩けました。イイ感じですっ!
しかしここからがアップダウン。登りになると、ペースががくっと落ちます。
トラ山さん・タカサンもお疲れの様子。僕が先頭を引っ張ります。
国師が岳まではコースタイム90%で予定しており、ゆっくりでもクリアできるはずでしたが、ペース上がらず100%を越えています。

どんどん時間は過ぎて行く。しかし頑張っている人に「がんばれ」とは言えない。無理はさせられない。
第二関門の大弛峠の制限時間は午後1時。
このペースでは無理だ。と僕は思いました。この時制限時間オーバーでリタイアになる、と諦めかけました。
リタイアしたら、来年またチャレンジするのか? またキツい思いをしてココまでくるのか? それはイヤだ。何としても第二関門を突破したい。

少し前にトラ山さんと、どうしてもペースが上がらなかったらタカサンのザックを持とう、と話をしていました。僕にできるだろうか。体力には余裕があるけど、そんなパワーはない気がする。
11時半になってもペースが上がらなかったら、タカサンのザックを持とうと決めて歩いていると、11時20分ころにトラ山さんがタカサンのザックを持つ、と言いました。
トラ山さんもだいぶペースが落ちていたので、僕が持つよ、と言いましたが、トラ山さんが僕のザックを見て「ロールマットが付いているし、そのザックでは無理だ。こっちのザックにタカサンのザックを固定してくれ、時間がもったいない。」と言うのです。

トラ山さんのザックのショルダーハーネスの根本に、カラビナでタカサンのザックを固定。少しでも軽くするため、タカサンにはソフトフラスクのみ持ってもらい、ハイドレの水は捨てました。

行くしかない。

空身になったタカサンに先行してもらい、トラ山さんがダブルザックで歩きだします。
昔、人の分のザックを背負って登る話を聞いたことがありましたが、まさにこのことだ。

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右側の黒いザックがタカサンのザック。

そしてここからのトラ山さんが凄かった!
コースタイム70%を切るペースでガシガシ登って行きます! そんな力、どこに残っていたんじゃい!
やる気スイッチの入ったトラ山さんのパワーはすごいよん♪

あっという間に国師ケ岳手前の分岐へ。
トラ山さんに「もうペース落としても大丈夫だよ」と声を掛け、山頂を目指しました。
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そして午前11時半に、国師が岳山頂到着! 第二関門に間に合う!トラ山さんのパワーで起死回生だっ!
ゴールではないけれど、山頂で3人がっちり握手。レース中一番盛り上がったなあw
正直、もうダメだと思いましたからね。
良かった。本当に良かった。僕ではダブルザックは無理だった。

完走への手ごたえを得て、ザックをタカサンに戻して大弛峠への下ります。意外と長い木道階段に文句を言いながらも、ほぼコースタイム通りに大弛峠へと到着!
時間は午後12時10分!第二関門突破!やったね!嬉しかったな~。士気は高いよ~~。

と、意気揚々で大弛小屋で休憩しようとした僕たちに、前代未聞の怪奇現象が襲いかかるっ!
詳細は後日!!


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